いい声が出せる「口の開け方」

発声において、「口の開け方」はとても重要です。


口の開け方が小さいと、「こもった」声になってしまい、
・音量が小さくなる
・言葉が不明瞭になる
・「自信がない」「気弱な」印象を与えてしまう
など、いいことがありません。


また、口を無理に大きく開けようとして、下あごに力が入ってしまうと、
・無駄に疲れる
・喉、舌、あご、唇(調音器官)の力のバランスが崩れ、発声全体に悪い
などという悪影響が生じてしまい、逆に悪い発声になってしまうかもしれません。


なので今回は、いい声が出せる「口の開け方」をするための簡単ボイトレ法を紹介します。



○上あごを開ける


下あごだけを動かそうとしてしまうと、無理な力が入ってしまいます。
下あごに力を入れずに口を大きく開けるには、
「下あごでは無く、上あごを開ける」
という感じを持つことが重要です。


具体的な方法ですが…
ボーっとすると、口が開きますよね。
姿勢を良く(胸を張るなど)してから、下あごを脱力してやると、指一本分くらい口が開くはずなので、まずその状態を作って下さい。
その状態のまま、軽く視線を上げると(斜め上45°くらい)、さらに指一本分くらい口が開くと思います。
視線を上げるだけでは「開き」が足りない場合、「眉を上げる」「軽く頭を後ろに傾ける」などを試してみて下さい。
とにかく、下あごは動かさず、力も入れず、上あごを上げることで口を開きましょう。
その状態が、下あごに力の入っていない、発声的に良い感じの口の開け方です。


指2本分くらい開くと、とりあえず声がこもったりせず、かなり響くようになるはずです。
(口の開け方以外の原因で声がこもってしまう人は別ですが…)
合唱なんかではたまに「口は指3本分くらい開いて!」と言う人もいますが、それはやや開きすぎかと。
まあ、日本人は口をほとんど開けない人も多いので、そういう指導にも意味があるかとは思いますが。


あと顎関節ってかなり3Dな動きをするんですが、大きく開こうとすると下あごの骨は前にせり出してきます。
(参考→http://www.tmd.ac.jp/dent/tmj/tmd/newpage5.htm
この状態だと、いわゆる「喉声」になりやすいので注意。
下あごは前に出さず、真下に下ろす感じで。



鏡とかでその顔を見ると、「( ゚д゚)ポカーン」という感じに見えるかと思いますが、まずは脱力が目的なのでそれでいいです。
で、この「( ゚д゚)」を、唇の端を軽く上げて「( ゚▽゚)」という感じにしてやると、さらに良いです。
声楽っぽい「良く鳴る声」が出したければ、唇の端を軽く上げつつ下あごを後ろに引いてやる(慣れないうちは軽く押し込んでやる)と、そういう感じの声になります。


試しに、斜め下くらいに視線を落とした状態で、下あごだけを動かして大きく口を開けてみて下さい。
それでしばらく声を出したり、舌を動かしたりしたあと、上に書いた「上あごを開ける」方法を試してみましょう。
首まわりや喉にかかる無駄な力が抜けるはずなので、すごく「楽に」なるはずです。



○下ばっかり見てないで、ちゃんと前を見て話しなさい!


この口の開け方を日常的に実践するには、下あごを「フリー」な状態にしておく意識を持つと良いです。
声を出す前に軽く上を見て、上あごを水平より「前が少し上がった状態」にし、「口が軽く開いた状態」にすることで、無理に力を入れずとも自然に口を大きく開けて声を出すことができるはずです。
人間、「なんとなく上」を見ると口はゆるく開き、「なんとなく下」を見ると口は堅く閉じます。
だから、「口を大きく開けたい」と思ったら、「なんとなく上」を見ておくのが楽に決まってます。


要するに、
「下ばっかり見てないで、ちゃんと前を見て話しなさい!」
ということですね。
「前」ではなく「斜め上」ですが。


口の開き方という点でも、声を出すときの「姿勢」や「表情」、「目線」は重要です。
胸を張ってちょっと視線を上げて発声すると、やっぱり声の印象は全然違いますよ。


ただ、「背がすごく高い人」で、「いちいち見下すんじゃねーよ!!」と言われているような人にはこの方法はちょっと厳しいかも…と、書きながら思いました。
さらに「見下す」姿勢になってしまうので。


私、身長低いので、そういう人はどうしたらいいか、ってのは想像もつかないのです(笑)。
打開策を思いついた方、体験談等のある方は、お気軽にコメントお願いします。