地声とか裏声とかヘッドボイスとかチェストボイスとか〜その1〜

今日は軽く、ボイストレーニングをやっていると出てくる用語について整理しておきたいと思います。



○「分け方」は色々


声について、ボイトレ界隈では様々な分け方があります。


代表的な分類として、
・「地声」と「裏声」
・「実声」と「仮声(ファルセット)」
・「地声」と「ファルセットーネ」と「ファルセット」
・「チェストボイス」と「ヘッドボイス」
・「チェストボイス」と「ミドルボイス」と「ヘッドボイス」
・「チェストボイス」と「ミックスボイス」と「ヘッドボイス」
・「チェストボイス」と「ミドルボイス」と「ヘッドボイス」と「ファルセット」
・「チェストボイス」と「ミドルボイス」と「ヘッドボイス」と「スーパーヘッドボイス」と「ホイッスルボイス」と「ファルセット」と…


…などなど、人によって「どう分けるか」によってかなり言葉の使い方が違ったり、または性質の違う声を同じ名前で扱っていたりするので、なかなかややこしい事態になっているのです。


例えば、「烏賊」と「秋刀魚」と「鯨」とがあるとして、これらを
・海のものだから全部同じグループ
・背骨の有る無しで→烏賊/秋刀魚・鯨
・軟体動物、魚類、ほ乳類と全然違う生き物だから→烏賊/秋刀魚/鯨
・小さいものと大きいもの、ということで→烏賊・秋刀魚/鯨
と、どう分けるかは人それぞれです。


ただ、「どう分けるか」という方法を多く知っておくと、色々役に立つこともあるかもしれません。
また、「何故分けるか」という点に目を向けると、ものごとの「本質的な部分」が見えてくるかもしれません。


なので今回は、ボイトレについてネット等で調べていくと混乱するであろう、「声区」だとか「地声・裏声」などの用語について理解するための基礎知識について整理していきます。



○「声帯を伸ばす筋肉」による分け方


低音域では主に、声帯内の筋肉だけを使って音程などのコントロールがされていると言われています。
で、それだけではあまり音程を高くすることができないので、高音を出すには「輪状甲状筋」という筋肉の動きが必要となります。


これらの筋肉をどういう割合で使うかによって、声はいくつかに分類できます。
1.声帯の筋肉がメインの発声→地声、チェストボイス
2.輪状甲状筋がメインの発声→裏声、ファルセット
として、その中間的なものを「ミックスボイス」などというように分けたりします。


よく「ミックスボイス」と言われる声、そういった声の練習方法は、特にこの2種類の筋肉の働きを「ミックス」するもの、と捉えられていることが多いように思います。
特に、「裏声を出すための筋肉、歌う筋肉を鍛えよう!」って感じのは、この考え方に基づいているかと。



○「声帯の閉じ方」によって分ける


声帯は2枚のひだで成り立っていますが、その2枚のひだが程よい強さで接触した部分を振動させることで音を出します。
よって、「全体」を振動させるように閉じれば低い声が、一部が振動するようにすれば高い声が出ます。


こういう仕組みで声の様子が変わるので、
1.声帯が全部振動→チェストボイス
2.声帯が一部振動→振動する面積が多いとミドルボイス、少ないとヘッドボイス
というように分けたりします。


「ミドルボイス」という言い方をする人は、こういう考え方の人が多いかと思ってます。
中間的な振動具合なので「ミドル」なのであり、チェストとヘッドの「ミックス」では無いんですね。
まあ、もちろん、そういう考え方では無い人も多いでしょうが。


また、声帯の接触をほとんど無くすと、「ほとんど声帯閉鎖の無い声」となり、これが「ファルセット」であると(この考え方では)定義します。



○「共鳴部位」によって分ける


1.胸に共鳴させた声→チェストボイス
2.頭に共鳴させた声→ヘッドボイス


という考え方もあります。
非常に感覚的でわかりやすいです。


ただ、私はこの分け方をあんまりお勧めしません。
「胸に共鳴させるからチェストボイスになる」
のでは無く、
「チェストボイスを出すと胸に共鳴しやすい」
だけであり、
「胸に共鳴させればチェストボイスである、とは言えない」
と考えていますので。
まあ、「卵が先か」みたいな話ですね。



○次回に続く


長くなりましたので、まとめ的な内容は後日また別に書こうかと思います。