良い声になるための筋トレとは?


○序論
・筋トレの分類
ボイストレーニングのために有効な筋トレは2種類あります。
一つは、筋トレと聞いてすぐ思い浮かぶであろう、「腹筋」やら「背筋」やらの「普通の筋トレ」です。
そしてもう一つ、歌うために特に重要な「声帯筋群」などのマイナーな筋肉群を鍛える、「発声のための筋トレ」があります。

ボイトレの一環として筋トレをやるとなると・・・なんといっても「腹筋」が思い浮かぶと思いますが、最近のボイトレ界隈では「ひたすら腹筋とかやっても意味はない。それよりも、『発声のための筋肉』を自由に使えるようになろうぜ」という考え方が主流です。



○本論A
・「普通の筋トレ」について


序論ではああ書きましたが、いわゆる「普通の筋トレ」が一切必要無いかと言えばそうでも無いです。


「声帯筋群」などの「発声のための筋肉」と、腹筋背筋などの「普通の筋肉」は連動して動くため、「普通の筋トレ」が声に良い効果を与えることがあります。
ボイトレではよく、「全身を使うイメージの発声」「動きを伴った発声」なんかをやりますが、その時に筋力・運動経験があると無いとでは大違いです。


また、声を出すこと、歌うということは非常に体力を使いますね。
軽く体を鍛えておくと疲れにくくなるので、「普通の筋トレ」をやっておくのは有効です。
例えば、合唱で演奏会なんかやろうものなら計1時間は立ちっぱなしですが、そこそこの筋力が無いと「良い姿勢がもう保てない」「立ってるだけで限界」なんてことになりますからね。


・おすすめの「普通の筋トレ」


1.ストレッチ
首・肩と股関節は特に声に効果があるらしいので、毎日やってもいいです。
首・肩は「姿勢矯正」の項で改めて書きます。
股関節は、とりあえず両足を開いて伸ばして座り、その状態で両肘が地面に着けられる程度を目標に、各自風呂上がりにでもがんばってみましょう。


あと、「ブレス練習」と組み合わせたストレッチは非常に効果があるので是非やっておきましょう。
ネットで紹介されている方法を参考までに↓
「OCM式呼吸法(体操)」
http://www.collegium.or.jp/~sagitta/ocm_homepage/html/kouza_backnumber/kbn46.html
「エリック兄さん6」
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2.姿勢矯正
とりあえず、首・肩の位置が悪いと「歌う筋肉」に致命的に悪影響を及ぼすので、そこから矯正しましょう。
矯正例↓
・【優しい養成所 発声レッスン】 正しい姿勢で発声しましょう
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とりあえずこの姿勢がきつい人は、けっこうな「運動不足」ですので、ストレッチ・筋トレを色々がんばって下さい。


3.背筋+α
とりあえず「運動不足」で「猫背」な人は、背筋が足りない場合が多いです。
何気なく立ってると頭と肩が前に出てくる人は、背筋を鍛えれば改善する・・・かもしれない。
あと、背筋は「歌うための筋肉」を強力にサポートしてくれるので、パワフルな声が欲しい人は是非鍛えてみるべき。
で、背筋の鍛え方ですが、普通に背筋してもいいけど、「普段から背筋を伸ばす、胸をはる、首・肩を後ろ気味にキープ」ってのが一番です。
正しい姿勢ってやつは上参照で。
負荷をかけて一気に鍛えるなら、腕立て伏せをやる姿勢(両手+つま先で体を支える)をひたすら長時間キープってのが特にお勧め。
慣れないうちはあっという間に腹筋・背筋が悲鳴をあげます!


4.下半身の筋トレ
下半身を鍛えると、姿勢維持が楽になるし、いわゆる「声の支え」というものを手に入れるための手がかりになります。
とりあえず、ふとももまわりは発声に大きな影響を与えますので、スクワットとか地味に効きます。
あとは、かかとをつけたまま爪先を開いていったり(ふとももの内側に力が入るはず)、膝を曲がらない方に曲げるくらいなイメージで、限界までまっすぐに伸ばしたり(ふともも全体に力が入るはず)して、「筋肉を緊張させるとどんな感じか」を意識したり、そのまま声を出すと声にどのような変化が起こるかを意識しましょう。「下半身の支え」が手に入るかも?



○本論B
・「発声のための筋トレ」について


さて、発声のための筋トレですが・・・。
正直よくわからないZE!って人が多いと思うんですよね。


なぜわかりにくいかと言うと、まず、「相当意識しづらい筋肉だから」ですね。
例えば、「声帯伸ばして!くっつけて!咽頭下げる!声帯交差筋締める!」と言われてもなかなかできませんね(笑)


まあ、わかりにくいのは仕方がないので、
1.わかっている人に練習につきあって貰う
2.メソッドに頼る、ルーティンを借りる
3.声帯について勉強する
くらいしか方法はありません。


以下では、その辺の参考になりそうなメソッドを紹介していきます。
また、声帯の構造とかを知っておくと、もしかすると上達の足しになるかもしれないので、その辺の勉強ができるサイトも紹介します。


・優れた「発声のための筋トレ」メソッド


1.Speech Level Singing
詳しくはこちらで↓
桜田ヒロキ ヴォーカルスタジオ - PodCast by SLS master instructor John Henny
http://vocallesson.info/jhpodcast/
Speech Level Singing体験記
http://d.hatena.ne.jp/wander1985/20090301/1235834307


2.エリック兄さんシリーズ
このブログの読者の方にはご存じ、エリック兄さんのボイストレーニング
http://d.hatena.ne.jp/wander1985/20090226/1235664590
本当、これを毎日やったらびっくりするぐらい声質よくなるし、音程の微妙なコントロールもできるようになるし、凄いよ!


3.「OCM式日本語50音」
http://www.collegium.or.jp/~sagitta/ocm_homepage/html/kouza_backnumber/kbn45.html
声帯の話からは少々外れますが、発声において「口の開き・唇の形」「舌の位置・動き」「口腔内の形状・容積」というのは大きな問題です。「OCM式日本語50音」は、これらの「調音」の問題を解決するために考えられたメソッドです。
「母音ごとに音色が違う」とか「苦手な子音がある」とか「言葉が不明瞭」とか言われやすい歌い手は、参考にするといいかも。


4.YUBAメソッドとか
この世の中、有料のボイストレーニングメソッドは色々あります。
無料のものじゃないんで詳しくは説明しませんが…。
その中でも「YUBAメソッド」は最も有名なもので、大きな書店の音楽関係書籍のコーナーにはだいたい1冊はあるのではないでしょうか。


・優れた「発声のための筋トレ」お勉強サイト


1.♪澄空電脳基地♪−読み物−発声について
http://www.geocities.jp/chor_clear_sky/read/hassei.html
イメージや感覚だけでなく、物理的、生理的にも理論立てて発声を探ることを目的とした読み物。
非常にわかりやすい上、基本レベルの知識はおさえられていると思う。


2.吟剣詩舞音楽 on STAGE
http://www.kcc.zaq.ne.jp/ono/index.html
少々小難しいのは問題だが、無料でこのボリュームはありえません!
全部理解できたら、「歌うとはどういう筋肉の運動なのか」ってことがわかる・・・かもしれない。