声を使うときに「鼻呼吸」をする4つのメリット


今さらながら、以下の記事に反応。
鼻呼吸で集中力がアップ、成績もアップ:ライフハッカー[日本版]
http://www.lifehacker.jp/2009/07/post_1016.html



○鼻呼吸で声が良くなる?


まあ、声を出すときには当然口から息がでるので、「鼻(呼)吸」という感じですが…
ボイストレーニングでは、「息を吸うときは(できる限り)鼻から」という考えが一般的だと思います。


「鼻呼吸で集中力がアップ、成績もアップ」ということですが、「声」についても鼻呼吸は非常に良い効果があります。
「鼻呼吸で声が良くなる」理由は、以下の通りです。
   1.鼻腔の響きが良くなる
   2.喉が渇きにくくなる
   3.喉に力が入りにくい
   4.腹式呼吸がしやすい



1.鼻腔の響きが良くなる


鼻から息を吸うときには、口内の奥の方の空間(難しい言葉で言うと咽喉腔と鼻腔)が開き、発声に適した状態になります。
開いた咽喉腔と鼻腔に声を響かせることで、声量が大きくなる上に、声の印象が柔らかくなります。
※「響き」を中心に発声を考えるのはもう古いんですが、古い考えではだいたいこうなってます。



2.喉が乾燥しにくくなる


鼻から息を吸うと、空気が鼻の粘膜を通るときに適度な湿度を帯びるため、口呼吸より喉が乾燥しにくいとされています。
喉が乾燥すると声が出しにくくなり、声が枯れてしまったりむせてしまったりしますね。
鼻から息を吸うことで、それをある程度防ぐことができます。



3.喉に力が入りにくい


口から大きく速く息を吸いこもうとすると、喉から「変な音」というか「変な声」がしませんか?
この音が鳴っているときの喉の状態は、「息を吸うときの喉」と「ものを飲み込むときの喉」の中間的な状態というか、「どちらに移行すべきか迷っている状態」で、非常に力み、緊張、硬直が起こりやすい状態です。
なので、「口から大きく速く息を吸いこもうとする」のは、喉に力が入りやすく、発声には向かない呼吸です。


また、鼻呼吸の方が腹式呼吸がしやすいとされていますが、腹式呼吸は喉に力が入りにくい呼吸法ですので、そういう意味でも鼻呼吸は「喉に力が入りにくい」呼吸法であると言えます。



4.腹式呼吸がしやすい


前の項目でフライング気味に説明しましたが、鼻からゆっくり息を吸うと腹式呼吸になりやすいです。
発声における腹式呼吸のメリットは様々なところで語られていると思いますが、腹式呼吸を維持する方法として鼻呼吸が有効です。



○「鼻呼吸で声が良くなる!」を実現するために


あまり「吸うこと」に意識が行きすぎると、「自然な呼吸」が崩れるのであまり良くないのですが、
・自然と鼻呼吸ができるように習慣づける
・鼻呼吸をするのに必要な筋肉を鍛える
というボイトレは、普段口呼吸がメインの人、早口になったり長時間声を出すと口呼吸になってしまう人、などにはとても効果があるでしょう。

自然と鼻呼吸ができるように習慣づけるには、
・日常的な呼吸が鼻呼吸になるように気をつける
・歌なら「ブレス」を意識した歌い込み、スピーチなどなら「間」を意識した読み込みを行い、鼻呼吸ができているか確認する
・「最初のブレスは必ず鼻から吸う!」などの「きまり」を作ることで、無意識に鼻呼吸ができるよう習慣づける
などの練習法があります。


鼻呼吸をするのに必要な筋肉を鍛えるには、
・表情筋を鍛える
ことが有効でしょう。
鼻の穴を大きく開ける、なんていう練習はもちろん、鼻の筋肉と連動している「唇」や「頬」の筋肉のトレーニングも効果があります。
表情筋はボイトレにおいて非常に大事ですので、筋トレしておいて損はないです。
「表情筋 トレーニング」などで検索するとたくさん出てくるので、活用してください。


あと、声を出す前に軽く表情筋の「準備運動」をしてやると、鼻の通りが非常に良くなりますね。
声を出す前に、表情筋(特に鼻、唇)を大きく動かしたり、ガムを噛んだりすると、良い準備運動になります。