改めて、チェストボイス・ミドルボイス・ヘッドボイス・ファルセットについて説明します(訂正あり)

※2010/11/15訂正

おっと、割と大きく間違って書いていたことに、一年以上経った後に気づいたよ!


みなさまの、
「チェストボイスとかヘッドボイスとか、地声とか裏声とか、正直よくわからねーよ!」
という声無き声にお答えして、簡単に「チェストボイス・ミドルボイス・ヘッドボイス・ファルセット」の4種の声について、改めて整理しておきます。



・チェストボイス
何も考えずに低めの声を「普通」に出せば、それはたぶんチェストボイスです。
ただ、声が高めだったり小さめだったりする女性や、一部の極端に声の高い男性の場合、普段の声がミドルボイスやヘッドボイスになっている場合もあるので注意。
心当たりのある人は、できる限りの低い声を出してみましょう。


声質としては、声帯同士が軽くぶつかる「エッジボイス」のノイズ(バイブ音のような音)が軽く混じったりします。
息漏れの様なノイズは普通ほとんどしません(極端にハスキーな人は例外)。


できる限り低い音から音程を徐々に上げていくと、だいたいmid2E(男性の場合はちょっと高いミ、女性の場合は真ん中のミ)くらいで、喉が詰まるような感じがして声が出にくくなったり、裏返ったり、少し声質が変わったりすると思います。
(もともと才能がある人は、この変化がわかりずらいのですが、「乱暴な声」「がなり声」を出してやると、変化がわかりやすくなります。ただ、あんまり喉には良くないので注意してください。)
そこが「換声点」であり、そこより下の音域で普通に出ている声がチェストボイスです。



・ミドルボイス・ヘッドボイス
→いわゆる「芯のある裏声」
(悪声といわれることも多いのが、ある意味非常にわかりやすいので例に上げると)たかた社長とかがたまに「最高音付近で」出す(四六時中ミドルボイスなわけじゃない)、「裏声なんだけどしっかり芯のある声」。
稲葉浩志とか小田和正とかの高音なんかもミドルボイス・ヘッドボイスです。
男性がやるとちょっと日常離れした感じですが、女性の場合は割と普通に使っている場合も多いです。
そもそも女性の声はチェストボイスとミドルボイスの区別が男性と違って曖昧なんですね。
普段の声がミドルボイス主体、という女性もいたりします。


チェストボイスに比べると、優しく出せば「軽い声」、力強く出せば「キンキン声」に聞こえるかな。
あとで紹介するファルセットに比べると、かなり張りがあるというか、芯があるというか。


ミドルボイスとヘッドボイスの区別ですが…
一応、ミドルボイスとヘッドボイスの間にも「換声点」的なものはあって、だいたいhiB前後です。
hiB前後で、声質がほんの少しだけ、注意しないと本人にもわからないくらいの変化があるはず。
換声点より下だと「ある程度地声っぽさも残った芯のある裏声」(=ミドルボイス)、それより上だと「明らかにチェストボイスとは響きが違う芯のある裏声」(=ヘッドボイス)という感じでしょうか。
まあ、その違いは非常にわかりにくいし、声を出す仕組みも近いので、ここでは一緒に扱ってしまいます。



・ファルセット
→いわゆる、「芯のない裏声」
だいたい、「裏声」というと「ファルセット」を指すことが多いです。
脱力して、チェストボイスの換声点より上の音を、ため息混じりに「ほー」と声を出してやれば、ファルセットになる…かな。


声質としては、強く息漏れ音が鳴ります。
かなり息混じりな声になって、ブレスを強くしても音量はあまり出ません。
エッジ音は、声の出る仕組み的に、普通は鳴らないはず。


ミドルボイス、ヘッドボイスとファルセットは、同じ「裏声」としてくくられてしまいがちですが、声が出る仕組みも声質も全然違うものなので注意したいところです。



○声帯の動き


※ここが訂正部分

声帯が音を出すメカニズムは、ファルセット以外では声帯がほんの少し隙間を空けた状態の声帯に空気が通り、それによって声帯の左右の襞が「くっついたり離れたり」して音が鳴るわけですね。
で、その「くっついたり離れたり」して鳴る状態を、「接触」と書いてしまったのがまず混乱のもと。
(ちなみに、ファルセット時には、声帯の閉じ方が弱く、声帯の2枚の隙間が大きく、声帯の表面が振動だけで、ほとんど接触というか声帯閉鎖が起こらない。)
それで、ミドル・ヘッド時に「鳴っていない」部分の声帯はどうなっているかというと…
「開いてる」と間違って書いてました。
「正しくはがっちり閉じて、鳴らない(動かない)状態」でございます。
なんでこんな間違いをしたのか、そしてなんで今まで気づかなかったのか…orz


お詫びして訂正します。

・チェストボイス→声帯の2枚のひだの全体が振動する


・ミドルボイス→声帯の2枚のひだが半分程度鳴る


・ヘッドボイス→声帯の2枚のひだが1/4程度鳴る


・ファルセット→声帯の2枚のひだはほとんど接触しないで、振動するだけ


この声帯の動きをイメージしてもらうと、それぞれの声の特徴がなんとなくわかってくるんじゃないかと思いますが…どうでしょう。



○地声と裏声


で、「地声と裏声の区別」の話なんですが…
決まった分け方は(たぶん)無いです。


・地声=チェストボイス
・裏声=ファルセット
というのは確定なんですが、ミドルボイスとヘッドボイスをどちらに入れるかは悩みどころです。


チェストボイス・ミドルボイス・ヘッドボイスに対して、ファルセットだけが「明らかに違う仕組み」で声を出しているので、ファルセットが裏声、それ以外が地声、としている人が、最近は主流?
ただ、一般的な男性の感覚だと、ミドル・ヘッドは「裏声」なんだよなあ…。
悩みどころです。