「正しい音程を出す!」すごく簡単そうなことなんですが、できますか?その2


さて、前回のレッスンは、「とある一音を少し長い時間出すだけ」というものでしたが、今回は…
「かえるのうた」
を、歌ってみましょう。


こういう単純な歌を完璧に歌えない限り、普通以上の難易度の歌を歌いこなせるわけがありません。
それに、単純な方が「チェック」がしやすいので、こういう単純な歌をとことん丁寧に歌いこなすトレーニングというのは、確実に歌唱力を向上させることができます。


ちなみに、これから紹介するチェックポイント、全部できたらもう黒帯どころじゃないレベルです。
熟練の合唱団員でも、気を抜いた瞬間ミスります。
なので、できなくても落ち込まず、何ができないのかを素直に考えましょう。



○かえるのうた


とても有名な童謡なので、わざわざ紹介するまでもないかもしれませんが



ド・レ・ミ・ファ・ミ・レ・ド
ミ・ファ・ソ・ラ・ソ・ファ・ミ
ド・ド・ド・ド
ド・レ・ミ・ファ・ミ・レ・ド



○こういうところに注意しましょう


前回のレッスンでは、注意すべき点の例として、
・ちゃんと、「出すべき音」が出せていますか?
・「出し始め」から、声の高さは一定ですか?
・最初から最後まで音程は一定ですか?
という3つを挙げましたが、この全てのポイントが、全ての音でできているか確認してみてください。
なんとなく、ではなく、メロディーがついても一音一音を確実に正確な音程で発声し、音の出し始めから出し終わりまでしっかりキープできるようにしましょう。
普通なら気にしないような「音程の狂い」や「発声のブレ」でも、とことん修正してみてください。


また、メロディーというものがついてくると、一般的には、とても音程が下がりやすいです。
例外的に、どんどん音程が上がっていってしまう人もいますが。
そういう場合は、
・「声を出す直前」に、出すべき音程を頭の中でしっかりイメージできているか?
・そのイメージした音程は正しいか?
・「声を出す直前」に、口や喉の準備はできているか?
・口や喉が力んでいないか?
…など、色々な可能性を考え、検証してみましょう。


「なんとなく音程が外れた」なんてことは有り得ないです。
必ず原因がありますので、それを根気よく探すのが、「音程の精度」向上の唯一の道です。



○要注意ポイント


1.各フレーズの最初の音


上に「かえるの歌」の音名を書いたものがありますが、各行の頭の音をまずしっかりと出せるようにしましょう。
決して、探り探り入らないように。
フレーズの最初を、迷わずに出せるようになると、それだけで格段に歌が上手く聞こえます。


2.フレーズの「頂点」


各フレーズの一番高い音、
「ド・レ・ミ・ファ・ミ・レ・ド」の「ファ」、
「ミ・ファ・ソ・ラ・ソ・ファ・ミ」の「ラ」、
この2つは、しっかり音程をイメージして、かつ正しい発声で出さないと、確実に外してしまうであろう難しい音です。
この音が、合っているかどうか、というのが大きなチェックポイントです。
先にも書きましたが、人間の声は普通「下がりやすい」ものなので、「正しい音程まで届いているか」というのが問題になるかと思います。


3.上がってから下がる音


上がってから下がるという音の動きは、とにかく要注意です。
「ド・レ・ミ・ファ・ミ・レ・ド」「ミ・ファ・ソ・ラ・ソ・ファ・ミ」の最初の音と最後の音がしっかり「同じ音程」になっているでしょうか?
よっぽど音楽の訓練を受けた人でない限り、
「上がる音は上がり幅が足りなく、下がる音は必要以上に下がりすぎる」
という傾向が見られますので、最初の音に比べて、最後の音がとても下がってしまいやすいのです。
「上がるときは思い切りよく、下がるときは慎重に」というのが「歌のセオリー」ですので、覚えておいてください。


4.同じ音程の連続


同じ音程が続くところや、長く伸ばすところも要注意です。
上と同様、音程が「下がって」しまわないように、特に気をつける必要があります。
同じ音程が続くときは、「なんとなく」出してしまうとかなりの確率で下がってしまうので、「一音一音『上から』入りなおすイメージ」を持ちつつ、「音程を『引き上げる』ための筋肉の使い方(眉を上げる、鼻の穴を広げる、目を見開く、声が『響く』位置を下げない)」などを、併用してください。



○色々な歌い方をしてみましょう


例えば、
・音量に変化をつけてみたり(全部小声で歌ってみたり、クレッシェンド・デクレッシェンドをかけたり)
・調を上げ下げして(スタートを「ド」以外の音にして歌ってみましょう)、曲の高さを変化させてみたり
・色々な「声質」を試してみたり(息を混ぜる量を増減させる、響かせる場所を変えてみる…)
・テンポを速めたり、遅くしたり
などなど…
色々な歌い方をすると「自分の弱点」がわかってきます。
自分は、どんな条件だと音を外しやすいのか、逆に、どんな条件だと音程を正確に歌えるのか…
ということがわかると、「次に自分が何を練習すべきなのか」がわかることでしょう。