ちょっと「話し上手」と思われるためのポイント


さて、前回書いた


・スピーチの緊張感に打ち克つための小技3つ‐烏は歌う
http://d.hatena.ne.jp/wander1985/20091115/1258267127


が割と好評だったので、今回もスピーチ関係の小技を紹介します。



○「安定感」と「適度な変化」


「話上手」と呼ばれる人は、必ず話し方に「安定感」と「適度な変化」があると私は考えています。


話し手に「安定感」が無いと、聞き手としては落ち着いて話を聞けず、話を聞きとるだけで体力を消耗してしまい、とても集中して聞けるような状態ではなくなってしまいます。


ただ、「安定感」があれば「話し上手」になれるかと言えば、そうではないんですね。
どんなに「良い声」「大きな声」「はっきりした声」「聞き取りやすい声」…であっても、ずーっと同じような感じの声で喋られると、聞き手としては…


・「疲れる」「眠くなる」
同じような「刺激」を受け続けるのって、結構人間にとっては苦痛だったりします。
苦痛というほどではなくても、同じ刺激では、人間必ず「飽き」や「慣れ」が生じて、話の内容に集中できなくなるんですね。


・「どこが大事なのかわからない」
また、声に変化が無いので、「何が言いたいのか」「どこが大事なのか」ということを、「話の内容」から追いかけなくてはならないのです。
せっかく、「声」によるコミュニケーションだと「話の内容」に加えて「声の表情・雰囲気」という手段を通じて情報を伝えることができるのに、それをしないのは損です。



○変化をつけろ!


ただ「話し方に変化をつけろ」とか「抑揚をつけろ」と言われても難しいと思いますので、私が今までに「話し上手だなー…」と思った人から盗んできた技を色々と紹介したいと思います。
お役に立てれば幸いです。


・「大事な言葉」や、「はじめて出てくる固有名詞」を、少し高めの声で出す
他はいつもどおりで構いませんので、話のキーワードとなる「大事な言葉」や、「はじめて出てくる固有名詞」を、少し高めの声で出し、「その単語だけが浮き上がる」ように意識してみましょう。
これをするだけで、「今何について話しているのか」というのがとてもわかりやすくなり、聞き手側はすごく楽になるんですよね。
さらに、要所要所の単語を高めの音で出していくと、喋りに「抑揚」というか「リズム」が生まれ、話し手も聞き手もお互い心地よくなってくるかと思います。


・適度な間を意識する
文と文の「間」が無いと、「どのあたりで話しの内容が区切られているのか」がわからなかったりして、とても「話の内容」を追いにくくなります。
話の内容が大きく変わるときや、大事な言葉の前では、「軽く深呼吸ができるくらいの間」をとるくらいのつもりでいくと、聞き手の頭がクリアな状態で情報を受け取ってもらえます。
ただ、逆に、どうでもいい話をいちいちたっぷり「間」をとりながら話されたり、聞き手が「待つ体勢」になってしまうほど長い「間」がデフォルト、という感じになってしまうと、聞き手はものすごく疲れます。
なので、「大事なところはたっぷり間をとって、それ以外はテンポ良く」というのを心がけると、聞き手に対してとても親切です。
テンポ良く喋ろうとすると上手く「適切な間」がとれず、区切りがなくなってしまう場合は、「次の文頭をしっかりはっきり発声する」ことを意識しましょう。
そうすると、身体の準備が必要となるので、自然と「最低限必要な間」がとれるはずです。


・できる限り「表情豊か」に
表情によって「声が与える印象」というのは本当に変わってきます。
眉間にしわを寄せて楽しげなことを喋っても全然楽しい気分になりませんし、「相手を馬鹿にした顔」で喋ると何を喋っても信頼されません。
文章の場合、文字を太字にしたり下線を引いたりしても、「それをどんな気持ちで強調しているのか」はわかりませんね?
しかし、声ならば、「声の表情」を伝えることで、それをいとも簡単に伝えることができるのです。
「相手には聞こえているはずなんだけど、なんだか言いたいことが伝わらない…」「何を考えているかわからないと良く言われる…」という人は、能面のような顔で喋っていないか、ちょっと振り返ってみましょう。


・スピーチの基本は「遅→速→遅」
最初はゆっくり話すことで、スピーチにおいてとても大切な「導入部分」を丁寧に扱い、しっかりと聞き手と「これから話す内容」を共有し、話し手と聞き手両者で「話しのリズム・テンポ」を作っていきましょう。
そして、それに成功したら、話し手と聞き手のテンションが上がっていくのに合わせて、どんどんリズムを上げ、テンポを速めていくと、活気のあるスピーチとなります。
最後は、「まとめ」の部分に向けて減速していき、話し手としてしっかりスピーチをまとめるとともに、聞き手に「まとめる時間」「考える時間」「感動する時間」を与え、スピーチを実りあるものとしましょう。



○最後に


慣れないうちは難しいかと思いますが、例えば「原稿に、強調する部分に赤線引いておく」とか、「普段から、大げさなくらいに抑揚をつけて話す」など、少しずつ準備をしておくと、どんなに緊張していても自然と「適度な変化」のある、相手に対して「親切」な喋り方になります。


声に何も変化をつけずに「べたー」っと喋るくらいなら、紙に書いて渡したほうがずっとずっとわかりやすいです。
せっかく声を使うなら、「声でしかできないこと」というのを心がけましょうね。