ハスキーボイスについて考える〜その1

さて、前回の記事で「わざとハスキーボイスを出す」というボイトレを紹介したり、少し前に「ハスキーボイスを治したい」という高校生さんのコメントに返信したりしたのをきっかけに、「ハスキーボイス」というものについて考えさせられたので、その辺について考えます。


今回「ハスキーボイスの原因」を書いたあと、「ハスキーボイスを治したい!」という人向けの内容を「その2」「ハスキーボイスを出したい!」という人向けの内容を「その3」に書きたいと思っています。



○ハスキーボイスの原因


声がハスキーになる原因を考えてみますと、
1.声帯の形質や状態のせいで、声帯が閉じたときに隙間が生じる
2.息の強さに対して声帯が締まる力が弱く、声帯が閉じきらない
3.声帯まわりの筋肉に変な力が入っているせいで、きれいに声帯が閉じない
という3つが考えられますね。


いわゆる「大声出し過ぎた翌日の声」とか「風邪引いた時の声」とか「酒焼け声」とかは、1が原因。
声帯が荒れてデコボコしちゃったり振動しにくい部分ができちゃったりすると、「息漏れ音」がしたり「不均一な振動」が生じて、ハスキーボイスになります。
あとは、「長期間にわたって喉が荒れたまま声を出し続けた」とか「タバコの吸いすぎ」とか「酒の飲み過ぎ」とか、そういうことによって声帯がもう修復不可能な感じになっちゃっている人もいるようです…。


1の場合のハスキーボイスを治したり、逆に1のような状態にするのはボイトレの範疇では無い…かな。
まあ、声帯に負担をかけにくい発声とか、もう形状変化を起こしてしまってる声帯でも多少はクリアな声を出すような方法はボイトレで教えられますが、喉の「損傷」とか「ポリープ」とかはボイトレじゃ治せないので、あんまり酷いときは病院行きましょう。


2・3は、「声帯の状態」では無く「声の出し方」の問題となります。


で、2・3の原因は一見真逆に見えますね。
ハスキーボイスについて考えていくと、「力を入れすぎると(間違った力が入ると)ハスキーボイスになるし、力を入れ無さすぎてもハスキーボイスになる」ということがわかります。
例えば「ハスキーボイスを治したい!」という場合に、声帯を閉じる力が相対的に足りないのに「力を抜かなきゃ!」となってしまったり、力みすぎでハスキーになっているのに「もっと強く声帯を閉じなきゃ!」となってしまうと、たぶん良いことがないです。
先入観にとらわれず、原因をしっかり探る態度が何より大切。


また、この2つ、一見真逆に見えますが併発することもあります。
「声帯を変な力で固めてしまい、ナチュラルに閉じることができない上に、それによって『息を声に変換する効率』が落ちたのをカバーするために無茶苦茶な勢いで息を送り込む」という状態。
こうなると…まあ、あんまり良いことはないでしょうね。