歌うときに、顎が力んでいませんか?

さて、「声帯のストレッチ…音程を微調整する筋肉を目覚めさせる方法」という記事が物凄い反響だったのですが…この記事で紹介したボイストレーニングの効果をさらに生かすためにも、声を出すときに気をつけたい点について書いていきたいと思います。



○顎、力んでない?


顎が力んでしまうと、喉まわりの「発声に関係の無い筋肉」が力んでしまい、声帯に無理な力がかかってしまってスムーズな動きが阻害されることがあります。
すごく適当に分けると、喉には「発声のための筋肉群」と「ものを飲み込むための筋肉群」があって、顎が力んでしまうと後者の系統が働き、前者の働きを阻害してしまうのです。


顎が力んで動きが悪くなると声帯が変に力んでしまって音程の微調整がしにくくなるだけでなく、滑舌や声の響きも悪くなってしまうというデメリットもあります。
さらに、顎が力むことによって、表情筋や頭頂の筋肉などの首から上の筋肉、背筋やお尻の筋肉などの首から下の筋肉と声帯の連携が寸断されてしまい、首まわりの筋肉だけを使って発声することになってしまいますね。


顎に力が入ってしまう原因は大きく分けて3つ。
・音程の調整に、顎の筋肉を使ってしまっている
・姿勢が悪い
・口の開け方が悪い



○音程の調整に、顎の筋肉を使ってしまっていませんか?


これは非常に自覚しにくいのですが、ボイトレ初心者には非常に多い症状です。


チェック方法としては…

「ドレミファソラシドシラソファミレド」「ドミソミド」「ドソド(↑)ソド」…など、適当な音型を、例えば「あ」「お」などの一つの母音で「あーあーあーあーあー」と発音してみましょう。
その時、音程の変化に合わせて下顎が動いてしまっていませんか?
鏡で見たり、指で触ったりして確認してみましょう。
音型は本当に適当でいいので、自分の音域の一番高い音から低い音までチェックし、また一〜半音程度の滑らかな音程変化と五度〜一オクターブ程度の音の跳躍の両方を確認しましょう。

もし顎が少しでも動いてしまう場合、音程の上下に合わせて顎が力んでしまっているということになりますね。
顎の力を抜くよう意識してみたり、軽く顎を動かしてみたり(空あくびをしてみる、ガムを噛んでみる、など)、顎の付け根を指でマッサージするなどして、顎の力を抜きましょう。
あとは、下で紹介する、「姿勢に気をつける」「力の入りづらい口の開け方をしてみる」など。


顎の力を抜いて発声しようとすると、「上手く音程を上下させることができない…」「高音がでなくなってしまった!」という状態になることもあるかと思います。
そういうときは、顎を力ませる代わりに、表情筋を力強く使ってやりましょう。
表情筋なら、声帯の邪魔をせず、純粋にサポートすることができますので。
具体的には、「眉を上げる」「口角・上唇を引き上げる」「目を見開く」「耳を澄ます」などの表情をするといいですね。



○姿勢と口の開け方は大丈夫?


あとの二つについては過去記事紹介で。


姿勢について


発声と姿勢
↑とにかく、「顎を前に突き出した姿勢」にならないことが重要。


「全身を使った発声」になるためのトレーニング(逆転の発想編)
↑全身の力みを抜くために、あえて「良い姿勢」という概念を一度捨ててみるボイトレ。歌うときについつい「前のめり」になってしまう人には超おすすめ。


口の開け方について


・いい声が出せる「口の開け方」
↑下あごを「フリー」な状態にしておく意識を持つと良いです。


図解「良い発声のできる口の開け方」…その1
↑下顎の動きを図で書いてみた。