声の「広がり方」をイメージして、もっと声を使いこなせるようになろう

さて、しばらく更新が空いてしまいましたが…
ワールドカップ期間ですもの!ブログ更新してる暇なんてそうそうないですよ!(笑)


最近「歌」に関することばっかりだったので、今日は日常生活のお喋りやスピーチ・プレゼンなどにも使えるような内容を目指しました。
もちろん歌い手にも大事なことですが。


あ、サッカー談義はTwitterの方でお気軽にどうぞ。
にわか素人サッカーファンですが。
サッカー談義もしたいんだけれど、今まで完全に「声クラスタ」の住人だったので、6月17日のTL上では「メッシ」より「水樹奈々」の方が勢いがあったという現状(笑)。



○復習・声には「方向」と「距離」がある


あなたは居酒屋で店員を「一声」で呼べるか・・・声の「方向」と「距離感」


会話はパス交換・・・声の「方向」と「距離感」


さて、過去にこんな記事を書きましたが、声を出す「方向」と「距離」をしっかりイメージして声を出すと、断然声が伝わりやすくなるという点をおさらいしておきましょう。


All Aboutのボイストレーニングに関する記事によると…


あなたの声はちゃんと届いていますか? - [ボイストレーニング]All About

人はいつも、自分の周りに存在している他人の声の「距離」と「方向」を無意識に感じて生活しています。自分に向かって言われているな、と相手の声に反応するのは、この「距離」と「方向」がぴったりと合っているときです。逆に言うと、確実に相手に声を届けたい場合、声の「距離」と「方向」を相手に合わせればいいのです。
http://allabout.co.jp/gs/voicetraining/closeup/CU20070927A/index.htm?FM=rss

それを実現するためには…

ポイント1:声をビジュアル化する
ポイント2:人の声の「距離」と「方向」に注目してみる
ポイント3:「距離」と「方向」を意識して声を出してみる
http://allabout.co.jp/gs/voicetraining/closeup/CU20070611A/index3.htm

という3つのポイントがあるとのことです。



○今日の本題・「距離」と「方向」に加えて、「声の拡散・収束」もイメージしてみよう


声の「距離」と「方向」の他にも、「声の広がり方」「声の拡散・収束」を意識すると、声の印象に大きな差が出ます。


「声の広がり方」「声の拡散・収束」を意識すると、
・顔や視線の角度、表情筋の使い方、姿勢・重心の位置…
・息をどれだけ声に混ぜるか、息の勢いをどうするか、息の通り道・出口を広くするか狭くするか…
・声のアクセント・抑揚のつけ方、1フレーズの長さ、声のテンションの持って行き方…
などが微妙に変わってくるわけです。


「広がる声」「拡散する声」をイメージして声を出すと…
・ソフトな印象
・解放感がある
・爽やか
という感じの声になります。


逆に、「広がらない声」「収束する声」をイメージすると…
・重い、切実な印象
・緊迫感、圧迫感がある
・大人っぽい
という感じの声になります。


この使い分けができると、「表現力」が増します!
表現したい感情や情報に合わせて声を使い分けることで、より効率よく表現したいものを伝えることができます。


使い分けの効果は、過去記事で紹介した、「当てる声」「越える声」と同じですね。

「声の描く軌跡」のイメージですが、大きく分けて
・声が直線的に相手に向かってゆく「当てる声」
・声が相手の頭の上を放物線状に飛んでゆく「越える声」
の2種類に分かれます。

前回も紹介したAll Aboutのボイトレ関連の記事によれば、
当てる声は、聞き手からすると自分に向かってまっすぐにぶつかってくるような印象になるため、しっかりと集中して聞いて欲しい情報を伝えるのに適しています。一方越える方は、自分に向かってくる声ではありますが、直接的ではなく頭の上での広がりを感じさせる声なので、感情やイメージを伝えるのに向いています。
http://allabout.co.jp/gs/voicetraining/closeup/CU20070927A/index.htm?FM=rss

「当てる声」は、非常に具体的な内容が聞き取りやすいのですが、あまり多用し過ぎると「お堅い印象」「きつい印象」「高圧的な印象」を与えてしまうこともあります。
「越える声」は、相手にソフトな印象を与えますが、あまり多用し過ぎると「無責任な印象」「弱腰な印象」「自信の無い印象」を与えてしまうこともあります。

声を拡散させるつもりで出すと「越える声」に、声を収束させるつもりで出すと「当てる声」になります。
こんな風に声の印象を「イメージ」によって大きく変えることができるので、試してみてはいかがでしょうか!



○「イメージトレーニング」だけじゃ声が変わらないよ!って時は


簡単なボイトレの例を列挙。


・「収束する声」を出すためには…
「一点を凝視して発声する」
「声を集めたい点を指さして発声する」
「あごを引き、上目遣い気味で発声する」
「眉間に力を込めて発声する」


・「拡散する声」を出すためには…
「周囲を広く見渡しながら発声する」
「両手を大きく広げて発声する」
「身体の力を抜き、重心を後ろ目にして軽く上を向いて発声」
「良い笑顔で発声」



○これは歌でも重要で…


例えば、歌の一番の盛り上がりどころでのクレッシェンド。
歌い手、聴き手のテンションは最高潮へ…。
この時、
「クレッシェンドに合わせて声を拡散させ、開放感やカタルシス、高揚感、浮遊感を演出!」
「クレッシェンドに合わせて声を収束させ、緊迫感や滾る激情を感じさせて圧倒!聴き手を声でぶん殴れ!」
っていう両極端な2通りができると、歌い回しのバリエーションが格段に増えますしねえ。
とりあえずクレッシェンドとか急な音量の変化がある場合、声の「拡散・収束」具合も変えると、音量の変化以上の変化を聴き手に感じさせることができます。


あとは、全く同じ歌詞を歌うとしても、声の「拡散・収束」具合によって、歌詞が全く違う意味に聞こえてくることもありますねー。
拡散する声で歌うと「回想」に聞こえる詩が、収束する声で歌うと「実況」に聞こえたり。
拡散する声で歌うと「もうここにはいない」ように聞こえる「君」という言葉が、収束する声で歌うと「今ここにいる」ように聞こえたり。
拡散する声で歌うと「そうは言いながらも、どこかでもう諦めたもの」に聞こえる詩が、収束する声で歌うと「そうは言いながらも、諦めきれないもの」に聞こえたり。


歌の面白さって、「誰がどう歌うか」に尽きるかと思うんですが、「声の拡散・収束」に意識的になれるようになると、そういった部分をより鮮やかに「表現」できるようになります。