強い声が出せる足腰の使い方

さて、前回の記事に対するコメントとして、

お尻の穴を締めると、下腹部(おへそまわり)の腹筋にも
力が入ってしまいます。それでも構わないのでしょうか?

というコメントをいただいたので、

お尻の穴を締めた結果、「おへその下の一点」に力が入るのならばそれは良い傾向です。
いわゆる「丹田に力が入った」状態であり、「支え」のある状態。
その状態にある程度慣れれば、呼吸も楽になってくるとは思います。

と返答させていただきました(両方要約)。


今回は、「丹田」の話をしてて思い出した、「下腹に力を入れた発声法」について書いていきたいと思います。
「高い声が出したい!」「声を大きくしたい!」ってな人にお勧めのトレーニングです。
「声が弱弱しいのが悩み…」みたいな人もやってみると効果あるかも。



○下っ腹に力を込める


丹田」とは…
東洋医学で考えられている「気」とかいうものを溜めたり練ったりできるらしい場所で、おへその下3寸くらいにあるとかないとか。
解剖学的には該当する臓器などはないらしい。
東洋における武術や各種伝統芸能では、重視されている場合が多く、この丹田に気が充実すると身体が自由に動いたり、なんだかすごいことが起こるらしい。


…と、アバウトに紹介したところで。
発声でも、「おへその下(丹田?)」に力を込めることで様々な効果があります。
声が大きくなったり、高音が出るようになったり、声にハリが出るようになったり…とね(当然効果に個人差はありますが)。
なので、今日は、「おへその下(丹田?)」に力を込めるエクササイズをいくつか紹介したいと思います!



○下っ腹に力を込めるためのボイストレーニング


・ボート漕ぎ発声法
 28 ヘソを見てボートを漕げ - ヴォイストレーナー チャトラ猫の原稿倉庫 - Yahoo!ブログ
 高音で喉が固まってしまう人用のトレーニングが素晴らしすぎる−混声合唱団 VoxMEA
を参照のこと。
まず体育座りで座り、ボート漕ぎのように身体を後ろに倒しながら声を出す、というボイトレです。


・応援団式発声法
1.足を大きく開いて、どっしりと立ち
2.顎を引き
3.身体を思い切り後ろに引きながら
…という感じで声を出してみましょう。
身体を後ろに引いたときに天を仰いでしまうのは×、顎を引いて前を見ましょう。
思い切り下腹や太もも、背筋に力が入ると思いますが、その辺の筋肉を使って発声すると、非常に強い声になります。
実際に歌ったりスピーチしたりするとき、いちいちこの動作をしなくとも、「この動作をしたときの力の入り方」を記憶してしまえば、普段の「ちょっと強く声を出したいところ」で軽く身体を後ろに引くだけで強い声を出すことが可能になります。


・持ち上げ発声法
重いものを担いだり、持ち上げるとき、下腹には物凄い力が入ります。
(「腕の力」ではなく「足腰」で持ち上げる感じ、「足腰をがっちり安定させて、上半身全体を引いて重量を支える」感じの持ち上げ方。)
その時の感じを再現できると、非常に強い声を出せますね。
感覚をつかむためには、実際に重いものを持ち上げたり担いだり、例えばパイプ椅子などの「足」を踏んで固定しつつ「背」を手に持って身体全体の力で引いたり、そんなことをしながら声を出してみる、とか。
合唱団に所属していたときは、下腹の支えが足りないなーってときに「この楽譜は30kg…」と軽い自己催眠をかけ、他人から見てもばれないように「持ち上げ発声法」をやったという経験があります。


・片足立ち発声法
片足で立つと、足腰まわりの不安定さに耐えるために、下腹に力が入りますね?
このときの下腹への力の入り方は、発声に必要な力の入れ方と近いのです。
大げさに片足を上げて下腹の力み具合を記憶してしまえば、普段の「ちょっと強く声を出したいところ」で、軽く片足を浮かすだけで下腹に力が入り、強い声を出すことが可能になります。


・膝曲げ発声法
膝を曲げ、重心を落とすことでも下腹に力が入ります。
なので、下腹を使って声を出すには「強い声や高い声を出すときには膝を曲げ、重心を落とす」という動作が意外に有効です。
それを実現するには、
・いつでも膝が曲げられるように膝をゆるめて立つこと
・膝を曲げても身体がグラつかない程度に足を前後左右に開いて安定させること
といった、ちょっとした気遣いが必要となるでしょう。



○最後に注意書き


などなど、色々な動作を紹介してみました。
これらの動作は、「正しくやれば」かなりの効果が出る場合があるのですが、やっぱり文章を読んだだけではどうしても誤解やらが出てくる可能性も否めず…。
間違った動きで無理矢理声を出すと喉を痛める場合もあるので、とにかく無理はしないように!


そう考えると、「お尻の穴歌唱法」は優秀だなあ…。
多少無理しても、あんまり身体にダメージが無い割に、効果は高い。
さすが広瀬香美というか。