「下顎と舌に力が入ってしまう」というお悩みについて


Twitterの方でちょっと質問をもらったんですが、それに答えたのを少々書いておきます。
基本、自分の頭の整理用ですが、おんなじような悩みを持っている人って多いと思うので。



○下顎の力みと、舌の力み


「下顎の力み」と「舌の力み」は非常に密接な関係があるので、どちらかの力みが引き起こされるともう一方にも力が入ってしまうし、どちらかが改善してくればもう一方も改善してくるものだと思います。


あとは…「首」も連動して力みやすいかな。
さらにひどいと「肩」を経由して「腰」まで力んでしまう人や、逆に「腰痛・肩こり」のせいで「ノドまわり(声帯関係の筋肉とか、下顎とか舌とか首とか)」が力んでしまう人もいるかな。


「ノドまわり」の筋肉が力むと、あんまりいいことがありません。
ノドを痛めやすくなりますし、疲れやすくもなります。
さらに、滑舌の良さとか、声域の広さとか、声の印象の柔らかさとか…そういったものにも悪い影響が出がちですね。




○どんなときに力みやすくなるか


この辺の筋肉は、
「口を大きく開けよう!」
「しっかり口を動かして喋ろう!歌おう!」
「喉仏を下げよう!」
…という、「発声の基本としてよく知られているTips」を実行しようとするとかえって力んでしまうことがあるので、非常に難しいんです。
真面目な人や努力家の人ほどドツボに嵌りやすいというか。
「中〜上級者なら必ず何度かはハマる罠」というか。


また「この辺の筋肉の力み」は、声を「つくろう・飾ろう」とし過ぎてしまう人に多い症状…でもあると思います。
練習中毒気味とか、自分の声に不信や不満があるとか、特定のジャンルやアーティストに憧れが強すぎるとか、だれかの真似が常態化してるとか…そういう問題はないでしょうか?
もしそうなら、たまには「気楽に」「ありのままの声で」「のびのびと」歌ってみるのもいいかも。



○改善策


まず、姿勢や口の開け方が大切ですね。
この辺を改善すると、けっこう力が入りにくくなります。


いい声が出せる「口の開け方」 - 烏は歌う


図解「良い発声のできる口の開け方」…その1 - 烏は歌う


「良い姿勢」をとるために、あごは引くべき?…姿勢について図解してみた。 - 烏は歌う


その上で、舌や顎をはじめとする「調音器官(声を整える器官)」を柔らかく使うトレーニングをしていくといいかな。


エリック兄さんのボイストレーニング。 - 烏は歌う


発声についての色々な問題が解決するかもしれない、「母音」のボイストレーニング - 烏は歌う


滑舌を鍛えるための、ちょっとしたトレーニング - 烏は歌う


身体の力み・こわばりを解消するために、ストレッチやマッサージなんかも有効だったりします。
「首まわし」とか「肩もみ」とか、定番のものでも構わないので、声を出す前や、声を出していて疲れてきたときには試してみて欲しいと思います。
特に、試して欲しいのが「肩甲骨」まわりのストレッチ…一見声と関係ないけど、意外に効きますよ。


肩胛骨を動かすストレッチで、豊かな声を! - 烏は歌う


毎日の身体のメンテナンスに、「背中」のリラックスを。 - 烏は歌う



最後に、「あえてノド以外の場所、ノドから遠い場所を意識することで、ノドのことを忘れ去る」という手段もあります。
「意識すればするほど力が入ってしまう」「ある場所に意識を向ければ、向いていない部分に力を入れられない」というのが人間の性なので、「お尻や丹田」と「表情筋、特に眉や頭皮を引き上げる筋肉」に意識を集中することで「ノド(下顎〜首・肩)」のことを忘れてしまえ!というのが広瀬香美流。
あとはまあ、そういう人間の性を利用して、身体を色々と動かしながら声を出してみるのもいいかもしれませんね。


広瀬香美流「お尻の穴歌唱法」 - 烏は歌う


Coccoに学ぶ「体の使い方」。 - 烏は歌う