声質に関するお悩みについてコメント欄に返信したこと。

○お悩み


http://d.hatena.ne.jp/wander1985/20110714/1310631757#c

自分、高校の軽音楽部でヴォーカルをやっているんですが『女々しい』とか『パンチが無い』などと言われるんですが


…というお悩みでした。
声が「女々しい」というのは…非常に比喩的表現で、実際に聞いてみないとなんとも言えない部分は多々あるのですが、
「たぶん、いわゆる『声が軽い』『声が細い』という状態なんだろう」
という判断で少々お答えしました。



○回答1・声をちょっぴり太くする方法


とりあえず、身体の中で声を「響かせる」場所を増やすと若干「太い声」になります。


胸一杯に声を響かせて、「魅力的な深い声」を目指そう! - 烏は歌う


2−3 声と共鳴について - 烏は歌う


この辺に参考にしつつ、全身を響かせるイメージで声を出してみましょう。
また、声を響かせるイメージで声を出すと、
「喉が力んでしまう」→「声が小さく、音質も細くなる」→「力んでいるのに弱い声、というイメージになってしまう」
という状態を防げますので、そういう意味でもおすすめです。
そりゃあ、「力んでいるのに弱い声」より「余裕有りげなのに強い声」の方が、パワフルに聞こえて当たり前ですからね。


それと、「マイクに近ければ近いほど音の低域が強調される」という法則がありますので、思い切りマイクに近づいて歌ってみるのもいいかも。
マイクありなら、それをうまく活かすために、「マイクとの付き合い方」を色々調べてみるといいでしょうね。
実際にボリュームやらセッティングやらをいじり倒してみるのもいいですし、それこそネット上には様々な知識が転がってますので。
私はマイクに関してはあんまり詳しくないので、あんまり書けないのですが…。



○回答2・細い声の生かし方を学ぶ


それと、声の細さ・太さってのは「声帯のカタチ」をはじめとして、生理的に決まってしまう部分が大きいんですよね…。
さらに、「年齢が若いほど」「音域が高いほど」声は細くなる…というのが普通ですので、余計に難しいです。
近年は普通の男声の声域を超えた高音域で勝負するタイプの男声アーティストばっかりですし、そういうのをコピーするとなるとどうしても「細い声」になってしまいがちでしょう。


なので、「細めの声」を生かせるような歌い方を考えてみる…というのも必要でしょうね。


過去にこんな記事を書きました。


RADWIMPSの野田洋次郎に学ぶ、「柔らかい発声」 - 烏は歌う

野田さんは凄くいい声だなー、と思いますが、決して
「生まれつき声帯が強くて、すごく存在感のある分厚い声質で、ちょっとハミングしただけでもの凄い『鳴り』がして…」
とか、そういう「強い声」ではありませんよね。

しかし、そういう声であってもこれだけ人の心を動かす歌を歌えるというところが、音楽の面白いところです。

「細い声」とか「軽い声」とか…そういう声質に悩んでいる人には、野田さんの声や歌い方がとても参考になるんじゃないかな?


こういうタイプの色々なアーティストの真似をしてみたり、声の出し方を研究してみたりして、「自分にとってしっくりくる歌い方」を探してみるのもいいかもしれません。
先ほども書いたように、最近(というか1990年代から?)日本の音楽シーンにおける男声ヴォーカルの「高音化」「中性化(いわゆる両声類的な)」はすごいなあ…と感じていますし、逆にいまや「太い声」の男声ヴォーカルの方が少数派…って感じじゃないでしょうか。


私の好きな、というか参考にしてる声が軽めだけどとてもパワフルなロック系の歌い手と言えば…
ベテランだと「浅井健一」さんとか。


ルーキーだと「世界の終わり」とか。


まあ、これはただの私の好みですが(笑)、「自分好み」で、かつ「真似て歌ってみて、自分の身体や心にしっくりくる」歌い手さんを探してみたりするのもいいかもしれません。



○回答3・細い声の生かし方を学ぶ、その2


あとはまあ、声が細い歌い手は、特に「軽音」的なスタイルだと、もともと「太い声」の歌い手にインパクト負けしてしまいがちです。


声が太いと、小技がききにくいかわりに「垂れ流すだけ」でも様になっちゃうんですよね。
音程も強弱もグダグダなのに、声の太さというか声の魅力だけで「良い歌」にしちゃう人って結構いますので(笑)。
しかし、声が細いとそういうわけにもいきません。


なので、例えば「小技」を駆使してみるとか…
BONNIE PINKに「歌心」を学ぶ! - 烏は歌う


「音量の強弱の幅をつける」「押さえるところを徹底的に押さえる」ことでダイナミックさを演出してみるとか…
声量、それ自体はあんまり大事なことじゃないかもしれない。 - 烏は歌う


いっそ開き直って「声を張らない」「大声を出さない」歌い方をおぼえてみるとか…
徳永英明に「歌心」を学ぶ! - 烏は歌う


そういう道もありです。