何度も書いていることですが…「喉を開く≠声帯を開く」ですよ。


ブログへの反響を読んでてて、またちょっと書いとかなきゃならないかな、と思いまして。


「喉を開く」について


「喉」ってどこか…というのが非常に難しいというか、捉え方が人によって全然違うので、あんまり「喉を開く」って言葉を不用意に使うのは好ましくないと私は思っています。


それこそ、「喉を開く=声帯を開く」と誤解してしまう人もいますし、「肩〜首〜下顎までの広い範囲=喉」をリラックスさせることを「喉を開く」とする人もいますし、「軟口蓋と喉頭(のどちんこ〜のどぼとけ)=喉」の距離を広げて咽喉腔(口の奥の空間)の容積を広げることを「喉を開く」という人もいます。


だいたいの場合…


・「肩〜首〜下顎をリラックスさせる=喉を開く」というのは、どんなジャンルでもボイトレの基本となるので、とりあえず「喉を開く」と聞いたらこういう捉え方をすることをこのブログではおすすめします。


・「喉を開く=声帯を開く」ということにしている人は、どのジャンルにもあんまりいません。たまに、無理な力でギッチギチに声帯を締め付けている人には、そういう方向性の指導をすることはありますが。


・「軟口蓋と喉頭を広げる=喉を開く」とするのは、一部声楽系のボイトレで言われることで、それ以外のジャンルではそこまで重要でないというか、ここを限界まで広げきって歌うのは一般的な発声法ではないというか。ただ、無理矢理広げる必要は無いのだけれど、ここが狭まってしまうのは非常にマズイので、声楽以外の分野でもそういう指導をすることもあります。


おすすめの「喉を開く」の解釈について


…よくよく考えてみると、
「肩〜首〜下顎をリラックスさせる=喉を開く」
という考え方で、そういう練習をしていくと、
・声帯の閉じすぎは治るし、声帯の開きすぎも治る
・咽喉腔の閉じすぎは治るし、咽喉腔の開きすぎ(に伴う無理な力み)も治る
という効果が期待できるので、やっぱりこういう考え方でいくのが望ましいかな、と。


「喉を開く=声帯を開く」というイメージだと、声帯を開きすぎて変な声になっちゃったり、声帯を開こう開こうと変な力が入っちゃったりするからね。
これは「咽喉腔の空間を開く」というイメージでも同様だけど。
なんで、「喉を開くのがいいらしい!」ということで、「声帯を開くぞ!/声帯が開いていれば成功!」というのはちょっとおかしいかも。
まあ、もちろん、「もともと声帯が発声時に閉じすぎる、閉じようとする力が抜けない」という状態だったんならいいんですが。


声帯が開くとどうなるか


ざっと説明すると、


・声帯が「全開」状態だと、ただ息が通り抜けるだけで、声は出ません。普通に呼吸しているときの状態です。


・声帯が「全閉」状態だと、息は声帯にせき止められ、声も出ませんし呼吸もできません。いわゆる「喉で息を止めた」状態です。この状態から無理矢理息を流して声帯をこじ開けると、「エッジボイス」が出ます。


・声帯の間が適度に狭まり、そこに空気が流れると声が出ます。息の流れによって、狭まった声帯が「閉じたり開いたり」を繰り返し、それによって空気に波ができ、「声」になります。


・このとき、声帯の間の距離が狭いほど(閉じようとする力が強いほど)エッジーで鋭く厚い音になり、声帯の間の距離が広いほど(閉じようとする力が弱いほど)エアリー・ハスキーで丸く柔らかい音になります。


…って感じかな。だいたい。
あくまで「だいたい」ですが。