歌うとき地味に大事なポイント、「歌詞の無い部分をどう歌うか」


歌を上手く歌うためには…例えば音程だとか、リズム感だとか、歌詞を上手く発音することだとか…色々とあると思いますが、
「歌詞の無い部分をどう歌うか」
というのが非常に大事だよ、というのが今回のお話です。


歌詞の無い部分をどう歌うか


歌詞の無い部分、例えば「あー」だの「Oh-」だのといった適当な母音(いわゆるヴォカリーズ)であったり、「ラララ」や「ハミング」などであったりしますが、「歌詞のついていない部分」を歌うことって多いですよね。
これ、「わざわざ詞の無い部分まで歌がついている」わけですから、音楽的にすごく重要な部分である可能性もけっこうあるわけです。
メッセージの最も大切な「言葉にできないもの」を叫びで表現!とか、
音楽の構造上欠かせない部分を歌詞のないメロディーで補いました、とか…。


この「歌詞のついていない部分」を上手く聞こえるように歌いこなすのは、非常に難しいわけです。
なにしろ…詞が無いわけですから、伝えたい「何か」を言葉で伝えることができないので、リズムやメロディーと「声」だけで表現しなければなりません。
なので、リズムやメロディーをしっかりとって音楽的な役割をはっきりさせるのも大切ですし、声にしっかり「雰囲気」を持たせて、「この音楽で伝えたいもの」をしっかり表現することも大切ですね。


なので、歌の中で「歌詞の無い部分」と出会ったら、まずそこが「どんな役割なのか」を考えることが大切です。
音楽の構造的に、「導入」なのか「繋ぎ」なのか「クライマックス」なのか…などというのも大切ですし、
「この音楽で伝えたいもの」…例えば「感情」「情景」「イメージ」「温度」「空間」「肌触り」などなど…は一体なんなのか、というところも考えていかないといけませんね。


で、それに応じた歌い方をするのが大切。
どれだけ声に力を込めるのか、どんな表情をするのか、目線はどこにどのくらいの眼力で送るのか、心に何を想いながら声を出すのか…というようなメンタル面の準備は「声に雰囲気を持たせる」ために必要不可欠ですし、
テクニカルな面としては、リズムはハシリ気味にするのかモタリ気味にするのか、音程は上ずり気味にするのかぶら下がり気味にするのか、息と声帯閉鎖のバランスはハスキー気味にするのかエッジー気味にするのか、まっすぐ出すのか前後に装飾をつけるのか…などなど、そういった技を使っていくのも「声に雰囲気を持たせる」ために必要ですね。


(ちょっと話がずれますが、声に関しては上の「メンタル」だけに頼っても「テクニック」だけに頼ってもダメです。個人によって得意不得意はあれど、必ず両方の準備が必要。)


「声の雰囲気づくり」は、歌詞がある部分でも当然やっていかないといけないことですが、「歌詞が無い部分」では特に注意してやっていく必要があると思います。
言葉が無い分、聞き手側にとっては「伝えたい何か」があやふやになってしまいがちですし、歌う側からしても「いまいち何を伝えるべきかわかりにくい」部分になってしまいがちです。
で、歌い手がこの辺の考察や感動をスルーしてなんとなくウォウウォウイェイイェイ歌っても、なんというか、空しい。
しかも、歌い慣れてない人ってどうしてもこういう部分で「照れ」が出ちゃって、余計半端になっちゃって、とても残念なことになっちゃいがちなんだよね…。
「歌詞の無い部分」では、歌詞のある部分より5割増しで「メッセージ」を込めてやるつもりで歌うくらいで、ちょうどいいかもしれないな、と最近思っております。


(まあ、余計な「メッセージ」を持たせたくないから歌詞をつけてない部分ってのもあるので、そういうところは例外で要注意だけど、ここまで読んだ人ならたぶん言われなくても見分けはつくよね?)


参考動画


…と言いつつ、趣味を晒すコーナーと化してるけど。


今回は書いててアジカンが頭をよぎってたので…
まずは「ライカ」。
冒頭のシャウトがとても印象的な一曲。


お次は、すごく好きな曲、「迷子犬と雨のビート」。
最後のLaLaLaは、一緒に歌いたくなるね。


最後に、映画でも話題になった曲「ソラニン」。
なんとも煮え切らない感じの詞と、それでも言葉にならない想いをそのまんま叫びにしたような終わり方。