久しぶりに、滑舌に関する記事を。

過去に、はてブホッテントリで見た記事


滑舌が悪くて悩んでる奴、俺が治し方を教えてやる | ライフハックちゃんねる弐式


心理的ブレーキ」という独自用語(?)が引っかかるとわけわからなくなりそうな感じだけれども、概ねいいこと書いてある。
ただちょっと「喉開く」とか「腹から声出す」の概念はちょっと妖しいし、母音関係の認識がよく見えないので、マトモなボイトレ受けた人なのかはちょっとわからない。


なんで滑舌が悪くなるのか


私の分類だと、「滑舌が悪い人」というのは、
1.正しい発音をしっかりやろうとすればできるのに、やってないだけ
2.正しい発音の仕方が(感覚的・知識的に)わかってない、誤解している
3.正しい発音をするための能力(筋力など)が足りていない
4.身体的な性質のせいで、正しい発音が不可能
…という4区分。


で、ほとんどの人は1〜3の中に入るわけです。
諦める必要がある、4の人ってそんなにいない。


1は「意識の持ち方」を変えるだけで治るし、2の人は「意識の持ち方」に加えて「勉強」、3の人はさらに「継続的な練習」があれば、だいたい治る。
「意識の持ち方」という言葉にしてしまうと、非常に曖昧でどうとでも取れるのは問題だなあ。
ただ、「心理的ブレーキ」というよりはわかりやすいような気もする(自画自賛)。
ブレーキ踏んじゃってる場合もあるし、アクセル踏めてない場合もあるし、クラッチ踏んじゃっている場合もあるからね。アクセルを踏むつもりなのに間違ってブレーキ踏んでる場合もあるし、怖くてついついブレーキ踏んじゃう場合もあるし(比喩表現)。


1.正しい発音をしっかりやろうとすればできるのに、やってないだけ


こういうタイプの人はだいたい、
「このくらいやれば、聞こえるだろう」
みたいな意識の元に発音している。
慢心というか、甘えというか。
だから、その発音にかける力(調音)が足りなくて、発音が不安定・不完全になって、滑舌が悪くなることが多い。
もしくは(俗流日本人論によれば)日本人特有の、
「こんなに大げさに発音したら恥ずかしい!目立っちゃう!変に思われちゃうかも!」
みたいな感情によって、発音のための動き(調音)をセーブしてしまって、結果として発音が曖昧になる。


こんな感じで「できるのに、やれない」「できるのに、できないと思い込んでしまう」ということはよくあるので、客観的に自分の声をチェックするのは非常に大事ですね。
できればマトモな先生にチェックしてもらうのが一番いいのですが…。
それができない場合でも、最近なら、スマホの録音機能とかでも十分な音質で手軽に録音できますよね。
録音した声を聞くと、どうしても「こんなの俺の声じゃない!間違っているのは機械のせいだ!」と言いたくなりますが、だいたい間違っているのは自分の方なので、ありのままを受け入れて改善の手助けにしましょう。


チェックするためのフレーズとしては、お手軽にやりたいのなら、

日本人が苦手な行。ラ行、サ行、ナ行、タ行が四天王。

の4つの子音が入っているフレーズを適当にチェックすればいいと思います。
そう言えば、過去に書いた、
「モテ声」への道…。 - 烏は歌う
という記事で使ったツールでは「素敵な声の人が好き」という例文でした。
ラ行以外は全部入ってますね。


2.正しい発音の仕方が(感覚的・知識的に)わかってない、誤解している


さて、こういう場合。
まずは「客観性」が必要なのは、上と同様です。


その上で、「じゃあどうすれば正しい発音ができるのか」「どのように舌や口を動かしたらいいのか」というのは、地道に勉強するしかないです。
私が知ってる中で最も具体的にまとまっているのが、「IPA国際音声記号)」という考え方。
国際音声記号 - Wikipedia
この辺りをしっかり勉強すると、「じゃあどうすれば正しい発音ができるのか」「どのように舌や口を動かしたらいいのか」というのがわかります。


もう少し簡易にまとめるとこんな感じになるかな。
合唱講座 第45回「OCM式日本語50音」発音


そういうのを頭に入れた上で、冒頭に紹介した記事のように、

ラ行は舌を上あごに当てろよ。んで発声。できないはずがない。

カ行は、一瞬のどをしめてそこの隙間に息がいきおいよくでる。ハ行になってしまうということは、そのしまりが甘すぎるあるいはそもそも しまってないから。

みたいな感じで分析していき、それに応じた正しい発音方法を身につけていくしかないわけですね。
こういう分析は、ネタ的な感じで、ネット上にはけっこう転がっている。
おいたんとは (オイタンとは) [単語記事] - ニコニコ大百科
だおとは (ダオとは) [単語記事] - ニコニコ大百科
また、ネット上の親切な人に聞けば、教えてくれることも多いだろう。
ただし、ネット上に書いてあることは「完全素人レベルからプロレベルの指摘まで玉石混交」なため、あんまり信用しすぎてはならず、リテラシーを要する(もちろん、このブログについても)。


3.正しい発音をするための能力(筋力など)が足りていない


正しいやり方を理解できても、できない。
正しい発音の意識、ボディマッピングはできているはずなのに、流れの中ではなかなかできない。
…そんな場合は、「正しい発音をするための能力」が足りていない可能性もあります。


代表的な例を挙げると、
・息のコントロールが上手くいっていない、いわゆる「息の支え」ができていない
・調音器官(喉、舌、あご、唇)の筋力の強さや、柔軟性が足りていない
あたり。


基本的には、「正しい発音」をしようとしていくなかで、いつのまにか勝手に鍛えられてる、ってのが望ましい。
ただ、それじゃ効果が足りない気がする…などという場合には、特別なトレーニングが必要になる。


息の支えについてのトレーニングは、こういうのとか。
ブレスの具体的なトレーニング方法。 - 烏は歌う


調音器官の運動については、本当に色々あるけど、とりあえず「舌の運動」でググれば山ほど出てくるので、そういうのを試してみるのもアリだと思います。
ただ、変な癖だけ身につけてしまっても仕方がないので、ただの「筋トレ」で終わらないように注意する必要はある。


あとはまあ、ここまでしなければ治らない人って実はそんなに少なくて、こういう練習しているうちに、
「…あ、俺って単なる1(正しい発音をしっかりやろうとすればできるのに、やってないだけ)だった」
と気づくことも、非常にありがちです。